お風呂の適温は何℃?夏・冬など季節や気温に合わせた設定&各温度の得られる効果を解説

熱いお風呂が好きな方や、ぬるいお風呂が好きな方など、お風呂の温度の好みは人それぞれです。しかし湯温には、体に負担を与えない適温があるということをご存知でしょうか。今回は、お風呂の適温やその入浴効果についてご紹介します。

お風呂は何度がベスト?自分の体温から適温を知ろう

お風呂は何度がベスト?自分の体温から適温を知ろう

何度の湯温で心地良いと感じるかは、人それぞれ異なります。しかし自分にとっての適温は、体温を基準として知ることができますよ。

まずは自分の体温を測ってみてください。汗をかくような辛い料理を食べた後や、体が冷え切っているときなど、なお、いつもとは異なる状態で測った体温は参考になりません。体が通常状態のときに測った体温を基準としてください。

そして、自分の体温から適温を算出してみましょう。ぬるめのお風呂の適温を算出する場合は、体温に2〜3℃足します。熱めのお風呂の適温は、体温に5〜6℃を足してみてください。

例えば、体温が36℃の方は、ぬるいお風呂の適温は38〜39℃、熱いお風呂の適温は41〜42℃となります。

季節によってもお風呂の適温は異なる

季節によってもお風呂の適温は異なる

体温は外気温の影響を受けるため、季節によって多少変化します。そのため、季節や体調によってもお風呂の適温はその都度変化するのです。次は、季節ごとのお風呂の適温についてご紹介します。

春夏シーズン

徐々に暖かくなっていく春から夏にかけてのタイミングでは、37〜39℃程度を目安とすることがおすすめです。37〜39℃のお風呂は、リラックス効果をもたらす副交感神経の働きを高めるため、気分が落ち着くだけでなく鼻の通りが良くなります。そのため、春先の花粉症に悩んでいる方にもぴったりです。

また夏の季節は、冷房の効いた室内と暑い屋外を出入りすることで、自律神経が乱れやすくなります。夏の場合は、ぬるめのお風呂にゆったり浸かると、自立神経のバランスが整うというメリットがあります。

秋冬シーズン

秋冬シーズンは、40〜43℃程度のお風呂に浸かることをおすすめします。熱めのお風呂は発汗効果も高くなることが期待されており、夏場の紫外線でダメージを受けた肌の新陳代謝を促してくれるからです。

冬は気温が低いため、体が冷えやすく体温もやや低くなることが多くなります。40〜43℃の熱めのお風呂に浸かることで血行を促進し、体を芯から温めると冷え性の緩和にもつながります。

しかし、長時間の入浴は、心臓に負担をかけることになりかねませんので注意しましょう。湯船に浸かる時間は20分を目安としてください。

こんなときは?シーンや目的別のお風呂の適温

こんなときは?シーンや目的別のお風呂の適温

入浴する方の年齢や体調によっても、お風呂の適温は異なります。次は、シーンや目的別のお風呂の適温についてご紹介します。

新生児

新生児の肌はとてもデリケートなため、沐浴を行うときは湯温を慎重に測ることが大切です。お湯の温度は38〜40℃程度に保ち、手を入れて熱くないかどうかを必ずチェックしてください。

ただし、冬はお湯が冷めやすいため注意が必要です。冬場の沐浴は室温を暖かくし、入浴後にすぐに体を拭いて着替えができるように準備しておいてください。

高齢者

高齢者は、熱めのお風呂を好む傾向にあります。しかし、熱いお風呂は血圧の変動に大きな影響を及ぼすことがあるため、あまりおすすめできません。

40〜41℃の湯温を目安として入浴し、冬場は脱衣所も暖めておくようにしてください。体が急激な温度差を感じない環境を作ることで、血圧の変動を最小限に抑えることができます。

風邪をひいたとき

昔は「風邪をひいたときはお風呂に入ってはいけない」という考え方が一般的でした。しかしそれは、“木造住宅では隙間風が入るため湯冷めしやすい” という理由から根付いた考えだったのです。

現在では住宅環境が著しく向上し、入浴後の体と室内の温度差をそれほど感じることはありません。そのため、風邪をひいているときであっても、お風呂に入った方が良いケースもあります。

風邪をひいているときに入浴するメリットとして、血行促進、湯気による鼻や喉の保湿、汗で汚れた肌の清浄などが挙げられます。

しかし、38℃以上の高熱がある場合や、吐き気、下痢の症状があるときは入浴は控えるべきです。そして、入浴するときは脱衣所や浴室を温め、湯冷めしない環境を作りましょう。お風呂の温度は、40〜41℃程度がおすすめです。

温度によって異なるお風呂の効果

温度によって異なるお風呂の効果

お風呂の温度によって、その効果は大きく異なります。入浴効果を最大限に得るために、温度の違いによる効果も知っておきましょう。

37〜39℃

37〜39℃程度のお風呂に入浴することを、 “微温浴” と呼びます。体温よりやや高い程度の温度のため誰でも入浴しやすく、長時間お風呂に浸かるのが好きな方に向いています。

ぬるめのお湯はストレスを緩和するなど鎮静効果、血圧を低くする効果が期待できます、さらには疲労回復の一助となるため、長時間歩いたり、足腰の疲れが気になる日にもおすすめです。

39〜42℃

39〜42℃程度のお風呂に入浴することを、 “中温浴” と呼びます。もっとも一般的に好まれている温度であり、微温浴よりもしっかりと体を温める効果が期待できます。

中温浴は程良い発汗を促し新陳代謝をアップしますので、ダイエット中の方にもおすすめです。筋肉の緊張をほぐし、コリの解消にもつながります。肩や首のコリが気になる場合は、この温度で入浴してみてください。

42〜45℃

42〜45℃程度での入浴は、 “高温浴” と呼ばれています。熱さが体に刺激を与えるため、自律神経の交感神経の働きが促され、脈拍や血圧が上がります。そのため、高温浴をすると精神が高ぶりやすく、目覚めが悪い朝や気合いを入れたいときなどにぴったりです。

しかし、高温での入浴は肌表面の皮脂を溶かしてしまうため、入浴後に肌の乾燥を招きます。高温浴をした後は、ボディクリームなどで保湿を心がけてください。

熱いお風呂の危険性

45℃以上のかなり熱いお風呂を好む方もいますが、体へ大きな負担がかかってしまうということを忘れてはいけません。高温のお風呂では血流が急激にアップするため、血管に大きな負担がかかります。よって心臓や脳にも負担をかけることになってしまうのです。

その結果、脳梗塞や心筋梗塞といった重大な危険を引き起こすことにもなりかねません。体への負担を減らすためには、お風呂の適温をしっかりと守って入浴するようにしてください。

適温のお風呂でリラックスしよう

適温のお風呂でリラックスしよう

今回は、お風呂の適温やその入浴効果についてご紹介しました。適温での入浴は、リラックスをもたらし、1日の疲れをしっかりとほぐしてくれます。お風呂の適温を守って、快適なバスタイムを過ごしましょう。