何度お風呂を掃除しても出てくるしつこい黒カビは、見るだけで気持ちが悪いですよね。日常で少し意識するだけでもカビが生えるのを遅くできる、カビ予防対策があるのをご存知ですか?今回は、その方法をご紹介します。
カビの繁殖条件は?
皆さんは、カビの繁殖条件をご存知ですか?「湿気があるところに生えるんでしょ?」と単純に考えてしまう方も多いですが、それだけではありません。カビが好む環境は以下の通りです。
- 湿度が70%以上
- 温度(室温やお湯など)が20〜30℃
- 皮脂や石鹸カスなど、カビにとっての餌がある
これらがカビの繁殖条件です。これの条件を見て思い浮かぶのは「お風呂」ですよね。お風呂は常に乾燥させ、汚れを洗い流すことでカビの繁殖を抑えることができます。
また、カビ対策でよくやってしまうのが、ブラシでゴシゴシこすったり、カビ取り剤をつけて色が消えた後すぐに洗い流したりすることです。黒カビは基本的に、奥深くまで根っこを生やしていますので、黒い色が消えてもカビの菌は死滅していません。
また、ブラシでこすってしまうと、さらに奥へ奥へとカビの菌を追いやってしまうことになりますので注意しましょう。
お風呂のカビ予防策5選
それでは早速、お風呂のカビ予防策をご紹介していきます。これからご紹介する対策の中には、気軽にできるものもありますのでチャレンジしてみてくださいね。
まずはお風呂の「天井」からカビ予防
カビ予防対策として有効的なのが「天井を除菌」することです。カビの菌は、「天井」から降ってくるのをご存知でしょうか。想像してみると恐ろしいですが、お風呂の中で天井が一番湿気を吸い込んでいます。
多くの方は、床などのよく見える場所のカビ取りをしてお掃除を終了させてしまうでしょう。しかし実は、天井もカビ予防しなければどんなに頑張って床のカビ取りをしてもすぐにカビが生えてしまうのです。
掃除の手順はこちらの通りです。
- クイックルワイパーなどの長いモップを準備する
- キッチンペーパーか使い古した雑巾などを先端にセットする
- アルコールスプレー(できれば高濃度)をキッチンペーパーに吹きかけて、モップで天井を拭く
たったこれだけで、お風呂の天井が除菌されてカビの胞子は死滅します。この方法は、マスクをして行うとカビの胞子や埃を吸い込まずに済みますので、マスクを準備しておくと良いですね。
また、キッチンペーパーが手軽でなのでご紹介しましたが、メーカーによっては天井を拭いているときにボロボロと破れてしまうため、できれば雑巾や布を使うとストレスなくカビ予防ができます。
50℃以上の熱湯をかける
週に1度程度のペースで、シャワーの温度を「50℃以上」に設定してカビが生えそうな床などにかけましょう。
冒頭でもご説明しましたが、カビが好む温度は20〜30℃といわれています。そして、文部科学省の「カビ対策マニュアル」によると、「ほとんどの菌糸は50℃以上の加熱で死滅する」と分かっています。
シャワーをあてるときには約90秒を目安にすると、カビの根っこまで高熱が行き届き、奥深くのカビの菌まで死滅させてくれるはずです。
また、温度の高いお湯は乾きも早いため、水で流すよりお風呂場が早く乾燥します。反対に水でお風呂の室温を下げようとすると、乾きも遅く湿った状態が長く続いてしまうため逆効果です。お風呂のカビ防止には、50℃以上のお湯を使用しましょう。
ただし、50℃以上のお湯は高温のため火傷しないように注意してください。
湿気除去のために水気を拭き取る
カビの繁殖を抑えるためにお風呂の中の水気を拭き取り、できるだけ湿気をなくしましょう。
カビは「湿度70%以上」の場所を好みます。またお風呂は常に水気があり、カビが生えやすい場所です。お風呂にカビを生えにくくするために、毎日のお風呂上がりには「水気を拭き取る」ことをおすすめします。
方法は様々ですが、身近な方法をご紹介しましょう。
- 体を拭き終わったタオルでお風呂の壁や浴槽を軽く拭く
- 100円ショップなどで売られている「スクイージー」で水滴をかき集める
- 吸水性の高いマイクロファイバーの布などで水滴を拭き取る
水気を拭き取る方法は、各自やりやすいものを見つけましょう。お風呂が濡れてしまうのは毎日のことですので、毎日水気を拭き取るのは多少面倒かもしれません。
しかし、1度生えてしまったカビを掃除するのは厄介です。できるだけ毎日お風呂の中の水気を拭き取ってカビ予防を行いましょう。
また、浴槽にお湯を入れている方は、お湯に浸かっていないときには浴槽に蓋をして湯気が立ち上るのを抑えると良いですね。
「エプロン」のカビ予防も徹底する
カビの温床である「エプロン」もカビ予防対策をしましょう。
「エプロン」がどこのことだか知らない方も多いかもしれません。エプロンとは、浴槽の前面に付いている化粧パネルのことです。浴槽のタイプによっては、エプロンがないタイプのものもあります。
エプロンを外して掃除をしたことがある方は知っているかもしれませんが、エプロンの中(つまり浴槽の下など)は湿気や水気がこもっていてカビだらけになっている場合が多いです。ときには、ワカメのようなカビが出てくることも珍しくありません。
エプロンの中に生えてしまっているカビも、お風呂のカビ防止対策と同じく「乾燥」が大切です。できれば毎日が良いですが、面倒であれば1週間に1〜2回ほどエプロンを開いて、エプロン内も乾燥させておくことをおすすめします。
エプロンの中をカビ取り掃除する際には、必ずマスクを着用しましょう。エプロンの形によっては潜り込んでカビ取り剤を吹きかけることになります。狭い空間で直にカビ取り剤を吸い込んでしまわないように、十分に換気をしたうえで行いましょう。
市販のカビ予防グッズを活用する
「お風呂掃除は面倒だし、カビ防止対策も続かない」という方は、市販のカビ予防グッズを上手く活用しましょう。
市販で売られている商品の中には、水を少し入れて煙を立たせたり、スプレーするだけで防カビ効果が期待できるものがたくさんあります。
日々の、熱湯をかけたり水気を取ったりすることももちろん大切ですが、その対策と並行して市販のカビ予防グッズを使うのがおすすめです。「市販グッズのおかげでカビが生えてしまう頻度が減った」という声もよく耳にします。
下記でご紹介するカビ予防グッズを使って、手軽にカビ予防に挑戦してみてくださいね。
お風呂のカビ予防におすすめ市販グッズ
ここからは、お風呂のカビ予防におすすめの市販グッズを5つご紹介します。どれもリーズナブルで、ドラッグストアやネットで簡単に買える商品です。
【LION】ルック おふろの防カビくん煙剤
『ライオン』から発売されている「おふろの防カビくん煙剤」は、有名なカビ予防グッズです。
使い方は簡単で、容器の下線部まで少量の水を入れたらその中に本体をつけるだけ。数秒後に本体から「銀イオン」の煙がモクモクと立ち上って、壁や天井の隅々から換気扇の裏側まで煙が行き渡ります。
防カビくん煙剤はお風呂の中が濡れていても、子供のおもちゃや椅子などが置きっぱなしでも使えます。子供のおもちゃや椅子や桶などを置きっぱなしで防カビくん煙剤を行うことで、おもちゃや椅子なども一緒に除菌してくれる優れものです。
1〜2ヶ月に1回のペースで防カビくん煙剤を行うと、カビが生えにくくなりますよ。
【リベルタ】カビダッシュ スパークリングジェット
『リベルタ』から発売されている「カビダッシュ」は、防カビくん煙剤と比べると少しお値段は高くなりますがその分長い間効果が持続します。カビダッシュは、約3ヶ月に1度でカビ予防ができるのです。
スプレー缶から特殊な煙が発射されてから1分待つだけで、お風呂全体のカビ予防が完了します。このカビダッシュは、413種類ものカビや雑菌などの菌に対応しているため一般に売られているカビ予防対策商品とは一味違います。
さらに、脱臭効果もあるためお風呂の中の生乾き臭が嘘のようになくなり、ほんのりシトラスの爽やかな香りで包まれる、何とも嬉しい商品です。
3ヶ月間効果が持続するため、仕事や家事で忙しい方や面倒くさがりの方におすすめです。
【コジット】バイオ お風呂のカビきれい
『コジット』の「バイオお風呂のカビきれい」は、上記でおすすめした2点とは違いお風呂に設置しておくタイプのカビ防止グッズです。
「バイオお風呂のカビきれい」を設定しておくことで、お風呂中にバイオが繁殖しカビの繁殖を抑えてくれます。これを設置する前には必ずお風呂掃除は必須です。最初にしっかりお風呂掃除をしてカビ取りも行うことで、より効果を実感できるでしょう。
また、「バイオお風呂のカビきれい」は、ポールにぶら下げる方法と天井に貼り付ける方法の2種類が選べます。使いやすい方で良いですが、天井に貼り付ける場合にはできるだけ「天井の真ん中」を意識して貼りましょう。
【山崎産業】フロアワイパー ぞうきんモップ デイリークリーン
『山崎産業』の「フロアワイパーぞうきんモップデイリークリーン」は、クイックルワイパーの要領で使えるモップです。
お風呂のカビ予防対策でご紹介した「天井をアルコールで除菌する」方法にこのフロアワイパーが最適です。クイックルワイパーの首の部分が弱くなってしまっていると、天井に押し当てて拭こうとすると首がひっくり返ってしまい上手くできません。
このフロアワイパーは、首もしっかりしており雑巾を挟めるようになっているため天井を除菌するときに使うのに便利です。
【スコッティファイン】洗って使える ペーパータオル
ティッシュペーパーなどで有名な『スコッティ』から発売されている「洗って使えるペーパータオル」も、お風呂の天井を拭くときに便利なグッズです。
一般的に料理などで使用されるキッチンペーパーは、水にあまり強くないためある程度濡れると破れてしまいます。しかし、こちらの洗って使えるペーパータオルは、その名の通り「洗って何度も使える」のが特徴です。
お風呂の天井を拭くときには、アルコールでたくさん湿らせる必要があるため、普通のキッチンペーパーではボロボロになってしまうかもしれません。そこで洗って使えるペーパータオルを使えば、ボロボロになることなくお風呂の天井を除菌することができます。
キレイなお風呂で疲れを癒そう
今回は、お風呂のカビ防止対策についてご紹介してきました。
お風呂は毎日使用する場所です。1日の疲れを癒しリラックスすることが楽しみな方も多いでしょう。カビが生えにくいお風呂の環境を保って、気持ち良くお風呂を楽しんでくださいね。