なかなか落ちない、厄介な浴槽の黄ばみに悩んでいる人は多いですよね。いくらこすっても落ちない汚れに、うんざりする人もいるでしょう。そもそも、なぜ浴槽の黄ばみが発生するのでしょうか。その原因を紹介し、黄ばみを落とす方法についても詳しくご紹介します。
浴槽が黄ばむ3つの原因
汚れ
まず、浴槽が黄ばむ原因として一番に考えられるのが「水垢」や「石鹸カス」によるものです。これらの黄ばみは、浴槽にお湯を溜めたときの水位線にできます。
水垢は、水道水に含まれているミネラルやカルシウムなどが浴槽に付着することでできる汚れであり、石鹸カスはシャンプーの泡や石鹸が浴槽に付着し、乾燥してできる汚れです。
水垢や石鹸カスは、少しずつ浴槽に蓄積され、黄ばみとなります。
入浴剤
黄ばみの原因のひとつに「入浴剤」が考えられます。最近では、好みの香りなどお気に入りの入浴剤を使っている人も多いでしょう。
入浴剤には着色料が入ったものもあります。それらの入浴剤を毎日使うと、徐々に浴槽に色移りし、黄ばみとなることがあります。
特に、ピンクなど明るい色や色が濃い入浴剤は、黄ばみが発生しやすいとされています。今、これらの色を使用している方は、毎日同じものを使用するのを控えるようにしてくださいね。
経年劣化
浴槽の劣化も黄ばみの原因です。浴槽は、汚れや黄ばみが付着しないようにコーティングされていますが、長年使い続けることでコーティングが剥がれ、黄ばみが付着するようになるのです。
浴槽の寿命は、約15年~20年といわれています。それ以上使用している場合は劣化が考えられ、黄ばみを取り除くのは難しくなるでしょう。
アイテム別!浴槽の黄ばみの落とし方おすすめ5つ
クエン酸
ドラッグストアでも気軽に購入できるのが、クエン酸です。浴槽についた水垢や石鹸カスを原因とする黄ばみはアルカリ性ですが、クエン酸は酸性です。
クエン酸は、梅干しや柑橘系フル^つなどに含まれている賛美成分のことで、黄ばみに使用することで中和作用がおきて、黄ばみを落としやすくします。
クエン酸は工業用、食用とありますが、工業用クエン酸は安く手に入るのでおすすめです。
黄ばみの落とし方
- クエン酸小さじ1杯と水100mlを混ぜ合わせる。
- 混ぜ合わせたものをスプレーの容器に入れる。
- 黄ばみに吹きかける。
- 黄ばみの部分にラップをかぶせて、1時間ほど置く。
- 黄ばみを浴槽用のスポンジでこすり、最後にシャワーで洗い流す。
クレンザー
家庭でも馴染みのある、クレンザーです。クレンザーには、研磨剤が含まれているため、浴槽に付着した黄ばみを研磨剤の粒子で落とすことができます。
ホームセンターやドラッグストアにも販売されていますし、キッチン用のクレンザーでも使用できます。クレンザーを使用するときは、ゴム手袋を使用しましょう。
黄ばみの落とし方
- シャワーをかけて、浴槽全体を濡らす。
- クレンザーを浴槽に直接かける。もしくは、浴槽用のスポンジにつける。
- 浴槽用のスポンジを使って、黄ばみを擦る。
- シャワーでクレンザーを洗い流す。
カビキラー
お風呂のカビ落としにおすすめの「カビキラー」です。カビキラーは漂白効果があり、浴槽の黄ばみを白くすることができます。水垢などの汚れ、入浴剤の着色料はカビキラーを使うことで漂白されて、取り除くことができます。
また、カビキラーは長時間浴槽に触れていると浴槽が傷むため、使用する時間は守るようにしてください。
黄ばみの落とし方
- 浴槽の黄ばみの部分に、カビキラーを直接スプレーする。
- スプレーしたまま、20~30分放置する。
- カビキラーをシャワーでしっかり洗い流す。
オキシクリーン
大人気の「オキシクリーン」です。コストコや通販で購入できますが、最近ではドラッグストアでも購入できるようになりました。
オキシクリーンは弱アルカリ性の性質を持ち、酸性の汚れを落とす効果があります。酸性の汚れといえば、皮脂汚れが挙げられますが、浴槽の黄ばみの原因である水垢や石鹸カスにも皮脂汚れが含まれています。そのため、浴槽の黄ばみを落とすのにも有効なのです。
黄ばみの落とし方
- 浴槽に40度~60度のお湯を溜める。
- お湯90Lに対し、オキシクリーン600gを浴槽の中に入れる。
- 浴槽用の長いブラシを使って、オキシクリーンをしっかり溶かす。
- 一晩そのまま放置して、翌日にお湯を抜く。
- 黄ばみを浴槽用のスポンジを使って擦り落とし、最後にシャワーで洗い流す。
重曹
100円ショップでも購入できる重曹も浴槽の黄ばみ落としにおすすめです。
オキシクリーンと同じ弱アルカリ性の性質を持つ重曹は、酸性の皮脂汚れを落とすことができます。オキシクリーンを使用したときと同じ方法で、浴槽の黄ばみを落としましょう。
黄ばみの落とし方
- 浴槽に42度~50度のお湯を溜める。重曹は水に溶けにくい性質のため、必ずお湯でしっかり溶かす。
- お湯90Lに対し、重曹1カップを浴槽の中に入れる。
- 浴槽用の長いブラシを使って、重曹をしっかり溶かす。
- 一晩そのまま放置して、翌日にお湯を抜く。
- 黄ばみは浴槽用のスポンジを使って擦り落とし、最後にシャワーで洗い流す。
サンポール
これまでに説明した方法でも黄ばみが落ちない場合は、サンポールを使用してみましょう。サンポールは、トイレの黄ばみ、尿石を落とす洗剤のことです。他のアイテムに比べて酸性の性質が強く、ガンコな水垢、石鹸カスを落とすことができます。
しかし、サンポールは浴槽に長時間触れたままだと、浴槽が傷んでしまうので注意してください。
黄ばみの落とし方
- 浴槽に付着した黄ばみに、直接サンポールをかける。
- 15分~20分ほど放置する。
- 浴槽用スポンジで黄ばみを擦る。
- シャワーでしっかり洗い流す。
浴槽の黄ばみに洗剤は効果があるの?
浴槽の黄ばみに効果のある様々なアイテムをご紹介しましたが、「そもそも今使っているお風呂用洗剤は使用しないの?」と思いませんか?
実は、お風呂用洗剤は中性洗剤のため、黄ばみを落とす効果はほとんどありません。アルカリ性の黄ばみを落とすためには、酸性の性質を持つ洗剤が必要です。
お風呂用洗剤で黄ばみを落とそうと必死で擦ると、浴槽を傷つけることとなるので注意してください。
浴槽の黄ばみを除去するときの注意点3つ
強くこすらない
一番気を付けないといけないのは、「強くこすらない」ということです。なかなか落ちない汚れがあると、硬いたわしやスポンジを使ってゴシゴシと強くこすってしまいますよね。
しかし、浴槽を強くこすることでコーティングも削ることになります。浴槽にも傷ができ、劣化が進むこともあるので注意してください。
メラミンスポンジを使用しない
浴槽の黄ばみを落とすとき、メラミンスポンジを使用しないようにしてください。メラミンスポンジには、研磨剤のような、汚れを削り取る力があります。そのため、浴槽の黄ばみをこすることで浴槽を傷つけてしまい、コーティングが剥がれる可能性もあります。
メラミンスポンジで傷ついた部分から、さらに汚れが付着することも考えられます。
カビキラーの使用には注意する
カビキラーを使用することで、浴槽が変色することもあります。浴槽の黄ばみとカビキラーが化学反応を起こすことが原因ですが、すべての浴槽が変色するわけでもありません。心配な場合には、一度浴槽の隅で試すようにしてください。
また、万が一変色した場合には「還元系漂白剤(ハイドロハイター)」を使用することで、浴槽の変色を漂白できるかもしれません。いずれにせよ、カビキラーの使用は事前に確認しておくと安心です。
「混ぜるな危険」には要注意
洗剤や漂白剤に表記されている「混ぜるな危険」ですが、浴槽の黄ばみ落としにも注意が必要です。先ほどご紹介した、クエン酸、サンポール、カビキラーですが、「クエン酸×カビキラー」と「サンポール×カビキラー」は絶対に混ぜてはいけません。一緒に使うと有毒ガスが発生してしまいます。
クエン酸、サンポールが酸性系に対し、カビキラーは塩素系漂白剤です。酸性系と塩素系は、絶対に一緒に使用しないように注意してください。
また、「クエン酸×サンポール」は同じ酸性系のため問題ありませんが、同じ性質を持つため黄ばみを落とす効果がアップするわけではありません。
浴槽の黄ばみを予防する方法
浴槽の黄ばみは発生する前に予防しましょう。そのためにも、お風呂用洗剤だけでなくクエン酸などを使用した掃除も定期的に行うようにしてください。そうすると、汚れが蓄積する前に落ちるので、黄ばみを防ぐことにつながります。
また、入浴後になるべく早くお湯を抜くことも重要です。浴槽にお湯がたまったまま長時間放置すると、水位線に水垢、石鹸カス、入浴剤などが付着して黄ばみにつながります。追い炊き機能などでそのまま放置する場合には、お湯を抜いた後すぐに浴槽を洗うことで黄ばみを防ぐことができます。
黄ばみをすっきり落として、清潔にしよう
知らない間にできてしまっていたお風呂の黄ばみですが、こまめに掃除をすることで防ぐことができます。できてしまった黄ばみに対しても、様々なお掃除アイテムを使って掃除することができますので、いろいろ試してみてください。
お掃除アイテムを常備しておくことで、必要な時にすぐに掃除することができます。黄ばみもなく、清潔なお風呂に入ると、一日の疲れも取れてすっきりしますよ。
また、浴槽が劣化してできる黄ばみはこれらで落とすことは難しいかもしれません。その場合は専門の業者に相談するなどしてくださいね。