“湯の素”とは、『村上商会』が販売している家庭用入浴剤です。「自宅に居ながら温泉湯治ができる入浴剤を提供したい」との思いから作られた“湯の素”ですが、ここではその特徴や使用方法、使用上の注意点などを詳しく解説していきます。
湯の素とはどんな入浴剤?
湯の素の特徴
有効成分である硫黄を使って作られた家庭用入浴剤“湯の素”は、薬用効果に定評があることで知られています。自宅のお風呂で温泉と同じような治療ができるように作られ、硫黄温泉のファンの間で人気があります。
“湯の素”は、自宅に居ながら別府温泉に浸かった気分になれる、合成保存料不使用、防腐剤無添加な安全な入浴剤です。
販売元は大分県別府市にある『村上商会』という会社です。
この会社は“湯の花”という別府温泉の泉質を活かした入浴剤も販売しています。
“湯の花“は、別府市の明礬温泉地区に湧き出る天然の温泉の有効成分を結晶させたものです。湯の花は、湯の花小屋というところで作られますが、この製法は江戸時代から変わることなく続けられています。
湯の花を作る技術は、2006年3月に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
湯の素のニオイは硫黄っぽい
“湯の素”の特徴は、独特な硫黄の香りがすることです。硫黄温泉に入浴したことがある方なら、「ああ、あのニオイだ。」と思われるでしょうし、初めて使用する方は驚くかもしれません。
原液を触ったら硫黄のニオイがしばらく取れなくなるので注意が必要です。賃貸住宅の場合、床に原液をこぼしてしまうとニオイや色が移ってしまう恐れがあるので充分注意しましょう。
人によっては、硫黄のニオイが苦手だと感じるかもしれませんが、温泉街で硫黄のニオイを感じたことがあれば、まさにこれが温泉のニオイだと納得でできるでしょう。
温泉ファンのなかには、自宅で温泉に入った気分を味わうためにわざわざ硫黄の香りがする入浴剤を探す人もいるようです。
湯の素の色とは
入浴剤を使うときの楽しみのひとつに、お湯の色が変化する点ということがあるでしょう。
入浴剤は透明なお湯に入れたとき、ふわっと香りながらお湯の色が変わっていきます。入浴剤には様々な色や香りがありますが、色は白やブルー、ピンクなどになる変化を楽しむことができます。
“湯の素”の原液はオレンジ色のような濃い色です。お湯に入れた瞬間は鮮やかな黄色ですが、お湯の中に広がっていくと味わい深い乳白色に変わります。お湯が白く変わっていくとますます温泉の気分を味わえるでしょう。
このように「色でも薬用入浴剤を使って湯治している」と思わせてくれる入浴剤です。
湯の素の使用感
お湯の中に“湯の素”を入れてしっかりかき混ぜて入浴すると、お湯が柔らかくなったように感じるでしょう。そして、10分程浸かっているとだんだんと体が芯から温まってきて、お風呂から出た後もしばらくは湯冷めせず、心地よい温かさが持続します。
「本物の温泉の効能を自宅でも味わえるように」と作られただけあって、温泉に入ったかのように肌がしっとりしてきます。
お湯の質感がとても良く、硫黄のニオイと相まって本当の温泉に浸かっている感覚を味わうことができるでしょう。
湯の素の効能と有効成分
湯の素は神経痛・肩こり・疥癬などに!
湯の素の効能として挙げられるのは、肩こり・腰痛・神経痛・冷え性・リウマチ・あせも・ひび・あかぎれ・湿疹・かいせん・産前産後の冷え性・ひぜん・くじき・痔・打ち身などです。
主に皮膚のトラブルや肌荒れに悩む方に多く愛用されている入浴剤で、自宅で湯治を行うという目的で使用する方が多いと言えます。
湯の素の有効成分
“湯の素“の有効成分は、“多硫化態硫黄”と“酸化カルシウム”です。湯の素は硫黄を主体とする入浴剤ですが、温浴効果により拡張毛細血管を拡張させる働きがあるので、血流を良くしてくれます。
その働きのおかげで、冷え性や肩こり、しもやけなどを改善してくれるのです。冷え性が改善したり血行が良くなることでリラックス効果に繋がるため、日頃疲れを感じている方にはぜひおすすめしたいです。
また、硫黄には皮膚のトラブルにも良い働きをしてくれるので、先述のとおり湿疹やかいせんなどにも効果が期待できます。
それは、硫黄に肌の角質層を柔らかくする作用があるためです。子どもあせもや湿疹にも効果が期待できるので、肌トラブルに悩む方がいたら使用してみてはいかがでしょうか?
このように、硫黄には血流を良くして肌にも良い作用があるのです。実際使用されている皆さんの口コミをみてみましょう。
口コミなど見てみると湯の素がどんな方に人気かというと、今は販売中止となってしまった入浴剤の六一〇ハップ(ムトウハップ)の愛好家だった人たちに人気のようです。
ムトウハップは1927年から発売されて硫黄を成分として配合していることで自宅のお風呂に入れることで硫黄泉に入っているかの気分にさせてくれると人気になりました。
効能としてあせも・しっしん・水虫・あかぎれ・疥癬(かいせん)・いんきん・たむし・リウマチなど様々な効能があるとされ、特に硫黄による殺菌効果が強いためニキビなどへの効果が高かった入浴剤です。
今回紹介した湯の素もムトウハップと同じ硫黄を主体とした入浴剤で、お湯に溶かすと乳白色の透けない色へと変わります。効能もムトウハップに近く比較的幅広い年齢層の方に人気のようです。
ネットで久しぶりに見かけて購入しました。もう買えないかも、と思っていたので見つけたときは嬉しかったです。
お風呂にキャップ1杯でいいのでたくさん楽しめそうです。
匂いは、ほんのりゆで卵ですが身体が芯から温まるように感じました。肌にいいかはまだよくわからないのでもう少し使い続けてみたいと思います。
温泉の素系の中で今までで一番好きです!
身体の芯から温まり、出た後もポカポカが続きます。温泉に入っているような硫黄の匂いも最高です!
別府でたまたま購入したのですが、ネットでも買えることが分かり、リピートしています。
硫黄の温泉が好きな人には本当におすすめです!
引用元:@cosme/shokora1210さん
湯の素の使用方法
湯の素の使い方
“湯の素”を家庭用のお風呂で使う場合、約180Lのお湯に対してボトルのキャップ1杯程度を入れます。“湯の素”をお湯の中に入れたらよくかき混ぜてから入浴しましょう。
湯上がりはシャワーを浴びる
“湯の素”を入れたお風呂に浸かった後は、身体に硫黄のニオイが残ってしまいます。硫黄の効果は身体に良いものがたくさんあるので、ゆっくり浸りたいところですが、硫黄のニオイが残るのは困りますよね。
そのため、お風呂を上がるときにシャワーを浴びて身体を洗って硫黄のニオイを流スようにしましょう。
湯の素を使用するときの注意点
追い焚きや循環式の浴槽の使用は避ける
家庭用のお風呂に“湯の素”を使用するときは、追い焚き機能付きのお風呂や循環式の浴槽に使用するのは避けましょう。
湯の素が使用できる浴槽か確認する
“湯の素”は、ホーロー浴槽には使用できません。ホーロー浴槽とは、金属の下地にガラスの特殊な薬を塗って加工した浴槽のことです。
また、硫黄系の入浴剤は風呂釜を痛めてしまいます。入浴の後、早めにお湯を捨てて浴槽をしっかり洗い流しましょう。それから、入浴時にはアクセサリーを外してから入らないとアクセサリーが変色してしまいます。
湯の素を使用したお湯は洗濯に使わない方がいい
洗濯のときに、お風呂の残り湯を使用する方がいると思いますが、“湯の素”を使用した洗濯は避けたほうが良いでしょう。
浴槽の色が落ちない場合
“湯の素”を使用した後、浴槽に色が付いてしまい風呂用洗剤で洗っても色が落ちない場合は塩素系漂白剤を使用して色を落とします。
厚手の紙(キッチンペーパーなど)に塩素系漂白剤を浸して色が付いてしまった浴槽に貼り、少し時間を置きます。洗い流しても落ちていなかった場合は、この作業を数回繰り返します。
あまりやりすぎると浴槽を痛めるので注意しましょう。
肌が弱い人は医師に相談してから使用する
どのような入浴剤を使用するときにでもそうですが、入浴剤を使用して肌に異常を感じたらただちに使用をやめて医師に相談してください。
アレルギーがある方や肌の弱い人は、使用する前に医師に相談してからにしたほうが良いでしょう。また、万が一原液が目に入ってしまったらすぐに水で洗い流して病院へ行きましょう。
使用の注意を守って湯の素を楽しもう!
“湯の素”は硫黄系の入浴剤なので、好き嫌いがはっきり分かれるでしょう。温泉が好きで硫黄の温泉に入ると温泉に来たと実感するという人には、“湯の素”は人気があります。
硫黄温泉が好きだが自宅のお風呂がホーロー浴槽の場合、浴槽に“湯の素”を入れることができません。その場合、バケツや洗面器にお湯を入れて、その中に“湯の素”を入れて足湯にして楽しむことをおすすめします。
浴槽に入れるわけではないので、風呂釜を痛めることがないのでおすすめですよ。
“湯の素”で肌のトラブルを改善し、温浴効果により血流が良くなりリラックス効果が得られるので、日頃の疲れを癒してみませんか?